高脂血症 遺伝 家族性高コレステロール血症

高脂血症と遺伝

 

高脂血症(脂質異常症)には遺伝が関わるものが存在します。とくに家族性高コレステロール血症はLDL受容体というものが生まれつき他人より少ないために起こる遺伝性の病気で、この方たちはとくに食生活の乱れがなくても血中のコレステロール値が高くなってしまいます。

 

LDL受容体というものは肝臓に存在するのですが、肝臓の中でLDLを引き込む役目があります。家族性高コレステロール血症はこのLDLを引き込む機能が低下するためにコレステロール値が通常よりも高くなってしまうことから起こる病気なのです。繰り返しになりますが、この遺伝を持った人は生活習慣とは関係なく高脂血症になってしまうと言われています。

 

この病気は以前は100万人に1人という確率だと言われていましたが、最近この病気に関わる新たな遺伝子が発見されたという報告もあり、実際には遺伝性の高脂血症の人はもっと多いのではないかという予測もされています。この病気は父と母の両方が高脂血症の場合に多いとされ、また大半は10歳までにひじやひざの皮膚に黄色種という黄色いいぼ状の塊が出現することが知られてもいます。

 

家族性高コレステロール血症(ホモ接合型)は大体小学校高学年までに発見されることが多いようで、治療法としては脂肪やコレステロールの少ない食事を摂り、軽い有酸素運動を行うことが重要と言われています。つまり通常の高脂血症と変わらないです。食事と運動がこの病気を治す王道の治療というわけですね。

 

 

他方でこのようなはっきりとした遺伝形質の病気とは別に、家族に高脂血症の人がいるなど体質面で高脂血症になりやすい人もいます。しかしこのような体質レベルの場合は食生活や運動習慣を改善することによって高脂血症を予防することができます。逆に言えば家族や親せきで同じ病気の人が全くいなくても、生活習慣が悪ければ高脂血症になる確率は高くなるわけですね。とくにメタボリックシンドロームは生活習慣の問題によって起こり高脂血症にも繋がる代表的な疾患です。こうしたことから高脂血症は生活習慣病のひとつにも挙げられています。

 

繰り返しになりますが、この生活習慣病は文字通り生活習慣の問題から引き起こされる病気です。ということは逆に言えば生活習慣を改善(⇒例えば、禁煙)できれば治る確率は飛躍的に高まります。

 

ここでポイントなのは「習慣」という点です。人は習慣を変えることはなかなかできません。例えば仕事終わりに毎日資格試験の勉強を3時間しよう!と決意しても、三日坊主に終わってしまった…そんな経験をお持ちの方も多いのではないのでしょうか?

 

このように習慣化というのは難しいことですが、習慣づけるコツというのもあります。

 

  1. 3週間続けば習慣になりやすい
  2. はじめから完璧にやろうとすると挫折しやすい
  3. スモールステップでとりあえずハードルの低い行動をやってみるのが大事

 

とくに大事なのは3番目ですね。さきほどの資格試験の例でいえば、仕事から帰ってきたらとりあえず机に座って1ページだけ読む!と決める、といった具合です。運動習慣を身に付けるのであれば、自分にとってハードルの低い行動を、あるタイミングでやるように決めましょう。具体的にはこのテレビ番組がはじまったらドローイングを1セットだけやる!といった具合です。この最初の1回の壁を超えると人間不思議なもので、自然と何回かやりたくなるんですね。この性質を利用しましょう。

 

そしてこれが3週間続けば、逆に習慣になってきます。「逆にやらないと気持ち悪い」という状態になればしめたものです。このようにして習慣化して、遺伝や体質と戦っていきましょう!